ヒメゴト~十九歳の制服~を読みました
こんにちは。
これ書いてる今は絶賛深夜ですけど。
やっぱり最初だしなんか最初は昼間な感じにしたいじゃないですか。したくないですか?そうですか。
昼間ってなんだかすべてが始まるような気がするんですよね。朝の眠くてぼんやりした時間を抜けてやっと空気が動き出したような。
まあめちゃくちゃ酒を飲みながら書いているので特に深い意味はないし嘘ですけど。
あらかじめ言っておきますがめちゃくちゃなことを好き勝手書きます。
絶対好き勝手書きます。なんかかっこつけたりはしません。
間接照明つけつつジャズを流しつつバーボンをロックで飲みつつタイピングしてるので今の雰囲気メチャかっこいいですが。
久しぶりに動かしたおよそ10年ものPCの動きの遅さにイラついているので実質プラマイゼロです。
こんなかんじで適当なことをつらつら書きますね。
ヒメゴト読みました。
はてなブログあんまり読まないのでお作法とかあったらごめんなさい。適当に書きます。
あらすじを一応貼っておきます。あなたのためではなく未来のわたしのために。。うそです。そっちのが親切かなと思ったのであなたのためでもあります。
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コスプレ×女装×援交――!! 周囲から男っぽく見られる由樹には、誰にも言えない秘密があった。"ヒメゴト"を持つ三人の十九歳が繰り広げる"ヨクボウ"と"セイフク"の物語――
Wikiからひっぱろうと思ったけど長かったのでこれにしました。
この短い文に全てが詰まっていますね。すごいですね。(正直にいうとPCの限界が近く動作が激重すぎたためめんどくさくなりました。)
いやでも実際これにつきますね。コスプレ女装援交て。盛り盛りですね。
4年前(2014年)に完結していたとはとても思えません。あろうことか連載開始は2010年だそうです。そんなのわたしまだ生まれてません、赤ちゃんなので。
8年前って、こんなご時世でしたよねって語れるほどのこともないんですけど。
もっとはやく読めてればな~と思いました。素直に。
こんなに面白いのにおすすめされたことはないので、もはやToLoveるみたいな感じなんですかね。ちょっとエッチだし口に出すのは恥ずかしいけど面白いから知ってて当然だよねみたいな。
いや知らね~教えてくれ~FAINALFANT
ASYって感じでしたね。教えてくれたTwitterの広告に感謝感謝です。Twitterの広告てはちゃめちゃ嫌われてますけど、こんなふうにたまに役立つのでわたしはそんなにキライじゃないです。この世に無駄なものはないっていうし。あの広告もね、一応ね。
無駄なものはないけど、無駄な嘘ならありますね。
未果子はどんどん嘘を重ねていくじゃないですか。美果子だけじゃなくて由樹もカイトもやっていきますけど。
後者二人は一応理由のある嘘をつくんですよね。誰かが傷ついてしまわないように、もしくは自分を守るために。
でも未果子はそうでなく(物語終盤で明かされるまで)。15歳の嘘は微妙ですけど、無駄にお嬢様を気取ったり実家暮らしを装ったり。そう思わせた方が誘いも断れるし都合がいいからというのもあるとは思うんですけど、別にそんなの嘘をつかなくたって他に色々とやりようはあるんですよね。夜はバイトしてるから~とかでもいいし。本当のことだし。
けど未果子はそうしなかった。たくさんの嘘を使って虚像の自分を作り上げました。
わたしはこじ付けオタクなので嘘を重ねる未果子に、夢野久作の少女地獄に出てくる姫草ユリ子を重ねました。彼女は虚像のために吐いた嘘で身を滅ぼすことになる女ですね。
きっと、未果子も同じ道を行くのだろうと。全然調べてないのでアレですけどかなりのドSっぽい作者もおそらくこれをモチーフにしてるだろうし、覚悟はしておこうと。でも頼む、由樹だけは道連れにしないでくれ…!と思いながら。
由樹が制服を着て夜の街へ行くところは読んでいて汗が出ました。コスプレて、1年も経ってないなら誤差の範囲じゃい~と思いましたが19歳の由樹にとっては刺激的なものなんですよね。
このころのカイトは何か色々ウダウダしてるし祥は論外だし未果子お前さえもっとしっかりしてくれていれば…!と歯がゆかったです。
実際、終盤で美果子が錯乱するまでは、コイツが余計な事さえしていなければどれだけうまく話が進んだんだ…とか考えていました。
カイトと由樹が付き合っているという嘘を祥が知ったとして、あの最低な行為をしたとして。でもその後、祥が自分の犯した罪を誠実に謝っていたのなら、由樹は許したでしょう。時間はかかるだろうけど。やさしい子ですもん。。わたしなら絶対田舎で吹聴して親族もろともその地に住めなくしてやりますけど。。
まあそういうルートも未果子の誘惑により消滅。カイトはまあ言わずもがな至るところ嫌な分岐点ばかりですね。でも最後に上手く納まったので善しとします。
そう、最後は上手く納まるんですよね。全員破滅エンドもありえたのに、驚くほどハッピーエンドです。
作者の好みか、はたまた情が湧いてしまったのか。調べてないのでアレですけど。
未果子はたくさんの嘘を吐いたけれど破滅しなかった。
それはたぶん、虚像の嘘だけでなく、由樹のための嘘も吐けたから。
いやこじつけなんですけど。姫草ユリ子は虚像の嘘しかつけなかった。そうしてどんどん身動きがとれなくなっていった。
未果子は虚像の嘘から、由樹のための嘘で身動きが取れなくなっていくよう変わっていく。そうして嘘を重ねていった。誰かのための嘘がつけるやさしい人に、不幸な結末はこないでほしいと思うのも道理ですよね。
酔ってるし探すのめんどくさいので割愛しますが、宮本輝がたぶん約束の冬のあとがきでなんかいいこと書いてました。いや待ってレストランの方だったかもしれない。
まあとりあえず、悲しい現実って世にありふれてるんだから物語だけは幸せな結末でもいいじゃないみたいな。そうじゃなきゃ物語の意味って何ですか?みたいな。
まさにこれですよね。
不遇な人が必ずしも報われるわけではない現実だけど、せめて物語だけは明るくやさしい終わりを。
とはいえ、女装で美人局ごっことかかなり悪質だし、最後の暴力沙汰とかもなかなかエグいし。それ相応の報いがあってもいいのかなとも思ったんですが。1年後に未果子が英雄になっているのも謎だし。
でも彼らはそんなところも含め19歳なんですよね。大人でもなく子供でもない、その不安定さと未熟さに可能性があるわけなので、この不完全な終わり方も納得です。
破滅して美しく終わるのではなく、いびつで無様でもは地にはいつくばって生きていく。そういう物語の方がわたしは好きです。
いい作品でした。
最後に、、由樹…カイトが嫌になったらわたしのところに来い…。
以上です。ありがとうございました。